なんであれ、百万もある道のうちのひとつなのだ。
だからこそ、戦士たるものは、この道はその道の一本に過ぎないということを
心に刻んでおかなくてはならない。

いかなる状況におかれていても、そこに留まってはならない。
その道を進むか離れるかの決断においては、恐怖や野心に、いささかもとらわれてはならない。
だから、たとえどんな道であっても、
じっくりと、かつ慎重に、それを見据えなくてはならないのだ。
そんなとき、どうしても戦士が自ら問いかけてみなくてはならないことがあるとすれば、
それは、この道には心があるか、というものだろう。
すべての道はどれも同じである。
どこかわからないところに行くだけだ。
しかしながら、その道に心がなければ、少しも楽しくない。
反対に、心のある道なら、そこには安らぎがある。
しかしだからといって、戦士はその道を好きにならなくてはならないというものではない。
ただ楽しく旅ができるというだけのことだ。
そういう道に従っているかぎり、戦士はその道とひとつになる。
The Teachings of Don Juan.
「呪術師と私」
*Carlos Castanade*著
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